nicesliceのブログ

子供を見るか、子供の視線のその先を見るか

2歳育児が何故大変か

現在4歳となる第一子の娘が、2歳の頃の様子を思い出している。
2歳の頃の娘は、写真を見るとそれはそれは可愛らしく、もちろん当時も本当に可愛くて可愛くて仕方ないくらいだったのだが、魔の2歳児というだけあって、それなりに大変な事もあった。

娘には、イヤイヤ期と思われるような事象はこれといって発生しなかった。
イヤイヤ期は、一説には要求を上手く言語化できないもどかしさから、「イヤ」と連呼してしまうのだと言う。
娘は何故か言語習得が大変早く、2歳の時分には自分がどう思い何をしたいかを明確に伝えてきていた。
その為か、理由が分からないままにイヤイヤと連呼するような事はなかった。
別に自慢ではない。
私は幼少期の数年の発達速度の差は、その後の人生に何の影響も及ぼさないと考えている。

一方、3歳の頃に発生した、弟の誕生に伴う赤ちゃん返りは本当に悪夢の様に酷く、私も娘も赤子も毎日の様に泣き、私の死人の様な顔色を見た知人が軒並み心配し、ちょっとした用事で役所に赴けば、役人の関係ない一言で何故か私は無表情のまま滂沱の状態となり、市から、要見守り対象家庭のような感じになってしまった程であった。

その赤ちゃん返り程大変では全くなかったので忘れかけてしまっていたが、2歳の時の大変だった事といえば、

要求が叶うまで待てない

という事だった。

例えば、朝起きてしばらくすると、娘は

「児童館に行きたい」

と言い出す。
はい、では行きましょう、とすぐさま出発できれば良いが、実際には、色々準備が必要となる。
児童館で食べる弁当、最低限の身支度、オムツの用意などである。
また、家事もそれなりに終えてから出発しなくてはならない為、1hくらいは平気で子供を待たせてしまう事になる。
娘は、一人遊びを好まない子供であった為、その1hを待っている事が出来ないのだ。
そこで

「おかあさーん! あそんでー!」

とか言うわけだが、私が遊びの相手をすればするほど、児童館への出発が遅れるという事が、どう説明しても娘には理解できないのであった。
そして、やっとの事で準備を終えて「さぁ、行こう!」となると、

やっぱり行きたくなーい!

などと言い出す。

「一度行きたいと言ったんだから最後まで行きたがってくれ!

と何度叫びそうになった事か……。

つまり、

娘の中で要求Aが発生し、私に伝える。

私、タスクAを実行する為、
サブタスクA-1 〜 A-n の実行を開始する。

一連のタスク実行中、娘の中で要求Bが発生し、私に伝える。

私、タスクBの実行の為、タスクAのサブタスク群を中断

そうこうしているうちに、タスクが様々に入り乱れ、当初の要求は忘れられ、手のつけられない状態となるのだった。

そして現在4歳となった娘は、一応、こちらの状況を慮って「待つ」ことができるようになった。

「おかあさんの今やってることが終わったら何々して」

などと言ってくれる事すらあり、本当に有難い。