nicesliceのブログ

子供を見るか、子供の視線のその先を見るか

猫の効用

仔猫を飼い始めた。

夫も私も猫好きで、昔から飼いたいと思っていたのであるが、最近色々と状況が猫を飼うことに適してきたので、思い切って飼い始めたのだ。

 

猫を飼って、思わぬ効果が色々あった。

 

まず、部屋の散らかりが激減した。

児童および幼児の居る家として、ウチは常にモーレツに散らかっていた。

片付けても片付けてもまたあっという間に床が見えなくなる。

穴を掘っては埋め戻す拷問があるというが、そのレベルであった。

 

それが、猫を飼ってからは大幅に緩和された。

なぜか。

こどもたちも猫を好きであるため、猫に危険がないよう、また、猫が床で思いっきり遊べるよう、床にある不要物を子供が自ら片付けるようになったのだ。

次に、猫を観察したり一緒に遊んだりする方が楽しいので、おもちゃであまり遊ばなくなったのだ。

これは驚きである。

特に息子の線路と列車のおもちゃが出なくなったことが散らかり抑止にかなり大きい。

あえて我慢しているようにも見えないので、単純におもちゃで遊ぶという選択肢を忘れているようだ。

絵を描いたり工作をしたりはするのでその関連物による散らかりは発生するが、前述の通り、『猫のために』と自分からすぐ片付けるようになった。

何なら、やはり『お猫様のために』と私自身の掃除頻度も上がったので、家の快適度が大幅に上がった。

 

次に、子供達がリビングのドアを閉めるようになった。

何度注意しても、子供達がドアを開けっぱなしにすることに悩まされていたが、「猫が(玄関エリアに)逃げないように」の一言で、閉め忘れが無くなった。

 

次に、小学生の娘が早寝早起きになった。

猫を飼う前は、娘は早寝ではあるものの遅起きで、起こしても起こしてもダルそうに布団に潜り込む子供であった。

それが猫を飼った途端、早く猫を見たいと、5時には勝手に起きるようになった。

猫を飼い始めてから私は一度も娘を起こしていない。

娘のほうが私より遥かに早起きだからだ。

そして20時過ぎには勝手に寝る。

脅威の寝つきの良さである。

おぉ、、、2歳の頃は寝かしつけに4時間掛かっていた子が、、、。

 

次に、夫が子供に怒らなくなった。

現在、我が家では、平日の家事育児の負担割合は私より夫の方が重い。

特に、子供達の放課後は、娘に宿題をやらせつつ、幼稚園のバス停まで息子を迎えに行きつつ、夕飯を作りつつ、食器を洗いつつ、大騒ぎする子供達を見守るということを仕事と並行しながら実行するのだから、さぞや大変であろうと思う。

因みに私は、朝の子供達の支度と息子のバス停までの送り、洗濯、ゴミ捨て、掃除、トイレ掃除、休日の公園やレジャー、習い事送迎を担当している。

が、基本的に仕事には好きなだけ集中させて貰っているし、退屈な料理と苦手なPTA労役を夫に担当して貰っているので、大変ありがたいと思っている。

さて、性別に関わらず、子供達に接する時間が長くなると、時に感情が昂り言い方がキツくなる事がある。

理屈の通用しない人や、テンション高く大騒ぎし続ける人を始終相手にしているとこちらの頭がショートするのである。

それで時に、「そんな強く言わんでも……」みたいな言い方を夫が子供にする事があった。

私もワンオペだった昔はそんなふうだったので気持ちは分かる。

しかしつい子供をかばいすぎて、子供と長時間向かい合う夫のストレスに寄り添えず、正論で育児の理想論などぶつけ、「お前はいいよな仕事ばっかりしてればいいんだから」的な不満が夫から滲み出るのだ。

 

猫を飼ってから、そういうシーンが無くなった。

夫は私以上の猫至上主義者であり、猫にストレスが掛かることは一切したがらない。

子供への強い口調での叱りつけなどはその最たるものである事から、しないのだ。

 

どの変化も、いつまで続くか分からないが、特に散らかりの件やドアの件などは長年の悩みに対して一定の効果を出しているので、猫を飼うことは我が家にとって素晴らしいソリューションであったと言えるだろう。