nicesliceのブログ

子供を見るか、子供の視線のその先を見るか

スマホで平仮名を覚えた話

数ヶ月前から、年少の娘に平仮名を教えている。
元々、特に子供に早く平仮名を覚えて欲しいという気持ちは無く、年中や年長になってから幼稚園で教えて貰えばいいや、くらいに考えていた。
その為、のびのび系だけれども読み書きの教育はしっかりやります、という幼稚園を選んでいた。

しかし、同級生の園児の書いた手紙を貰ったりするうち、
「あれ、3〜4歳でみんな読み書きするの?」
と気付き、同時に、一人で絵本が読めれば娘自身も面白いだろうと思い、なんとなく平仮名くらい今のうちに教えておくか、という考えに至った。
使用した教材は概ね以下のようなものである。

・あいうえお積み木

ミッフィー ブルーナ 文字あそび DB2210

ミッフィー ブルーナ 文字あそび DB2210

 

 
・学研のディズニープリンセスのあいうえお絵本

ディズニープリンセス あいうえお

ディズニープリンセス あいうえお

 

 
・マグネットペンで描くお絵かきボード

パイロット 磁気メモボード ジッキースーパーライト JB-05-SG ソフトグリーン
 

 
・なぞり書きするタイプの各種ワークブック
ライトボックス(なぞり書き練習の為)
・めばえの学習用 DVD
・文字の描かれたボタンを押すと「あ」「い」などと発音するおもちゃ

上記で、まあまあ効果があったかな、というのは、あいうえお絵本とお絵かきボードであった。
あいうえお絵本で文字の紹介をした後、私がお絵かきボードに娘の好きそうな単語を書き、読みながら教えたり、クイズ形式で当てさせたりした。
これで、50音の半分くらいは読めるようになったが、娘が飽きてグズったり、私が『文字を見て発音を当てるのと、文字および単語の連なりとしての文章を読めるようになるのとの間には、発達上、割と大きなステップの差がある。前者だけ急いでも仕方ない』という事に思い至ったりして、しばらく中断していた。


しかしある日、そういえば私、昔システム屋だったじゃん、それどころかユーザーインターフェースのコンサルとかやってたじゃん、なんでこういう時にスマホ先輩に頼らないんだと思い到り、早速、それらしいアプリをいくつか試してみた。
良いものがなければ自分で作ろうと思っていたが、幸い、とても素晴らしいアプリが見つかった。

レインボーミミズ『ひらがな』

https://www.rainbowmimizu.com/fun_hiragana_jp/

 
これは以下の点が素晴らしい。

・なぞり書きをしながら読み上げ音声が流れるので、読み/書きが同時に学習できる。
・アニメーションを駆使して書き順を表現している。
・動物など、モチーフが可愛く、子供が興味を持ちやすい。
・とにかく事あるごとに褒めて褒めて褒め上げてくれる。

鉛筆の持ち方にも慣れさせたかったので、タッチペンを購入し、スマホとともに娘に貸し与えてみたところ、楽しんで自分でやっていた。
かといってハマり過ぎて何時間も連続してやるわけではなく、10分ほどやっては飽きてやめ、しばらくしてまたやる、という具合であった。
程良い詰まらなさも備えた良いアプリと言えよう。
そうしてしばらくすると、娘は街中の看板やら、絵本やら、菓子の箱やらのひらがな部分を普通に読めるようになっていた。
それどころか、たどたどしい文字で私に手紙を書いて渡してくれるようになった。

「だいすきだよおかあん(原文ママ)」

と!!
かわいい!!!

あんなに色々教材を買ったのはなんだったのだろうか。
グズる娘に躍起になって教えようとしたのはなんだったのだろうか。
アプリを一つ買えばよかったのだ。

スマホを子供に触らせる事に懸念を持つ人は多いと思う。
ジョブズ氏も自分の子供にはスマホを持たせない主義であったと聞いたこともある。
しかし、私は、スマホはただの道具だと思う。

文字を学習する上で、タッチパネルは素晴らしいデバイスである。
動的なアニメーションで書き順を表現できるし、すぐさま、ユーザーによる反復練習とその評価を行う事が出来る。

石板、粘土板、パピルス、羊皮紙、紙、と入出力の手段が進化してきて、今、タッチパネルなのだ。
道具の表現力が上がるほど、ユーザーインターフェースも向上する余地が生まれる。
実際に向上するかはコンテンツのデザイン次第だが。
必ずしも、古いもの、古い学習方法ほど優れているということはない。
ある目的を達するために、より多くの苦労が伴う方がその人の為になる、という事も無いと思う。
今回の私の目的が、『幼い頃から学習する習慣を付けさせたい』ではなく、『とりあえず平仮名を読めるようにさせたい』であった為、スマホアプリの利用は最適であった。