ある朝、娘が私を呼んだ。
NHKニュース内のまちかど情報室というコーナーにて、ネコの遊び相手となる玩具が紹介されていると言う。
電動で猫じゃらしのような物を動かし、猫を遊ばせる代物である。
忙しくて猫の相手を出来ない時に便利だそうだ。
私の子供の頃、猫は家の外へ勝手に出て遊んでいた。
飼い猫といえども、猫は外に独自の社会やネットワークを持っていたものだ。
猫はいつでも外に出られたし、お腹が空けばちゃんと帰ってきた。
今は色々な理由から猫だけで外に出ることが良くないとされる風潮があるので、家の中だけで猫が生活することが多いけれども、そうすると飼い主が遊び相手を勤めないといけない。
でも、一日中ずーっと相手をすることは難しいから、こういう猫用のゲームのようなものが必要になっているのかも知れないね。
などと娘に話していて気がつく。
私は一体、何について話しているのだ？
さっきから、これはまるきり、世の中の子供についての話そのものではないか。
猫、子供……。
まちかどから、不確定要素が消えていく。
