nicesliceのブログ

子供を見るか、子供の視線のその先を見るか

娘のおにぎり

4歳の娘のこと。
娘が、おにぎりを作ってくれるようになった。
ラップで包んだ一口おにぎりである。
なんかね、3年前は、食事の度に物凄く食べこぼしていたわけですよ。
コップの水でも味噌汁でもなんでもひっくり返して、辺り一面ぐっちゃぐちゃにしてたんですよ。
大人の介助無しでは食事も碌に出来ていなかったんですよ。
去年は、弟が産まれたことによる赤ちゃん返りで、朝から晩まで泣き喚いていたんですよ。

それが、
「お母さんは弟くんに食べさせるので大変だから、はいどーぞ!」
とか言って、夫と私におにぎりを作ってくれるのである。
更に、
「弟くんももっと食べたさそうだから、はいどーぞ!」
とか言って、息子にも作って食べさせてくれるのである。
そして、気がつけば娘が自分でコップを用意して冷蔵庫から牛乳を取り出して注いで飲んでいるのである。

もう、優しすぎて素敵すぎて泣ける。
大人にとっての三年間など、ぼーっとしてたら何の進歩も無く過ぎ去ってしまうのである。
それが、子供の持つこの成長のスピードは一体何なのだ。
やれ食べさせが大変だ、やれ夜泣きが大変だ、一体いつ楽になるんだと思い続けて、ふと気がつくと楽になっていて、やれやれと思っていたら、『あれ、そういえばあの赤ちゃんは一体どこに?』などと思うのである。
今日の可愛さが明日あるとは限らない。
代わりに新たな可愛さや喜びがやってくるのであるが、これもあっという間に消えていってしまうのだろうから、もう可能な限り全てを味わい尽くしていこうと思う次第である。