nicesliceのブログ

子供を見るか、子供の視線のその先を見るか

娘に手紙を書く

我が家は、スタンプご褒美制を採用している。
もともと、登園拒否が頻繁だった時期に、1登園=1スタンプとして、一定数スタンプが溜まったらちょっとした魅力的な小物などをゲットできる、モチベーションアップのためのシステムとして開始されたものであるが、徐々に、スタンプゲットの適用範囲が、お手伝いや、ワークや、弟への良い接し方(親が忙しい時に一緒に遊ぶ、飲み物を用意して飲ませる、弟のおもちゃの片付けを手伝う等)をした際などにも拡大されるようになっていった。
なお、スタンプはテレビチケットとも相互にエクスチェンジ可能であり、テレビチケットを消費することで、娘は親の反対を押し切ってアホみたいな Youtube 動画を観ることができる。
あと少しでスタンプが溜まるとなると、娘の方から高待遇のお手伝いが無いか聞いてくる。
逆に、スタンプ目当てでなく、純粋に私に家事を早く終わらせて一緒にゆっくり過ごしたいとか、単純にただやってみたいとかいう動機で、手伝いたがることもある。
今日はトイレ掃除をとてもやりたがり、若干閉口した。
ご存知のとおり、忙しい時の子供の手伝いは、逆に困ることがある。
初めてのタスクであればイチから教えねばならないし、トイレというセンシティブな場所をあれこれ触ってほしく無い気持ちもある。
しかし、そんなことを言っては申し訳ないので、時間が掛かる事は覚悟して、娘と共に掃除をする。
トイレ掃除が好きとは随分キトクな方だと思い、5日分の登園に等しい数のスタンプを押す。
その後、徹底的に褒めてお礼を言っていると、娘が言う。

「お礼を言うくらいならさー、お手紙を書いてくれたらいいんじゃない?」

ガーーーーン!!!
そ、そうだよね!!
私は毎日のように娘に手紙を貰っているのに、もうそれらが紙袋いっぱいに溜まっているというのに、私が娘に手紙を書いて渡したのは、一体何回だ?
誕生日カードは毎年渡している。
いずれ渡そうと思って書いた、赤ちゃんの頃の各子供達に向けた手紙も塩漬けにしてある。
絶対に子供達の可愛いエピソードを忘れたくないので、日記もどっさりつけている(老人になってから読むのだ)。
しかし、もう娘は文字を読めるのに、今の娘が読むための手紙を私は殆ど書いていなかった。
幼稚園のお友達から手紙をもらったらお返事を書きなさいといつも教えているくせに、肝心の私は口頭でお礼を言うばかりで、娘の手紙を既読スルーしまくっていたではないか!
言い訳であるが、娘が手紙を書く真似事を始めたのはまさに下の子が生まれ、私が、どんな炎上プロジェクトよりも人生で一番忙しかった頃であり、とてもではないが返事など書ける状況ではなかった。
そして返事を書くという習慣の無いまま今に至ってしまっている。

娘はいつも返事を待っていたのではないか。
大変だ。
これは大変だ。
自分の子に礼を欠きまくっている。
最近やっと子供達が姉弟どうしで遊んでくれるようになり、少しだけ余裕の出来た私は、ステイホームにかこつけて20年ぶりにSwitchでゲームなど初めてしまっていた。
ビキニアーマーをガン見している場合じゃない!
ちゃんと手紙を書かなくては。

いそいで書いた便箋2枚分の手紙を、娘はにまにましながら読んでいた。
そして速攻で返事が届いた。
コミュ力モンスターの返信速度はハンパない。
ハンパないけれども、これからはなるべく返事を書こうと誓ったのである。

 

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